2015.5.4-5 / social football COLO 陸前高田視察:レポート(3rd)


そして、いよいよ陸前高田スポーツグラウンド・クラブハウスの視察を行いました。

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●陸前高田スポーツグラウンド
4年前、この上長部地区も甚大な被害を受けました。変わり果てた光景に日々気力を振り絞り過ごしていた地元の方々に声をかけたのは、元日本代表の加藤久さんでした。

久さんは「地元の人が仲間と動くことでエネルギーが渦を巻く場所をつくりたい」、「スポーツを通じて子どもたちを元気づけていきたい」という思いから、2011年に整地をスタートし、2012年には芝生化、2013年にはフェンス作り、昨年はクラブハウス建設と、全てを地元の方と一緒に進めています。

今回、初めて訪れたメンバーからは「本当にあったー!」というテンションが上がる声も。
この訪問の目的のひとつとして、COLO CUPの運営及び支援しているメンバーが、現地のことを知り、今後のグラウンドPJへのモチベーションを高めることでもありました。

グラウンドに立つと、今までsocial football COLOに関わってくださった沢山の方にも来てもらいたいと夢が膨らみます。まさに、原動力のひとつです。
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DSC_0306クラブハウスは、地元の国産材、バイオマストイレ、太陽光発電、再利用の住設機器でつくられており、子どもたちにも安心な環境に配慮した建物です。

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そして、一緒に行った、横浜FCシーガルズの牟田佳織選手にトレーニングをしてもらいながら、天然芝のグラウンドでボールを蹴らせてもらいました!

今後もまだ設備等の支援が必要なこのグラウンドに、COLOは企業とのマッチングや寄付金集め、復興支援イベントの企画にて、微力ながら関わり続けていきます。

 


●箱根山テラス

終わりが近づいてきた昼下がり。“人と木を生かす”をテーマに陸前高田にオープンした宿泊・滞在施設「箱根山テラス」に見学がてらお茶をしようとクルマを走らせました。

ここは、この地域の方と他の地域から来られる方が、気兼ねなくおしゃべりをして、思い思いの時間をすごせるように、という想いで設計されています。DSC_0347

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みんなで海を見おろすウッドデッキに腰をかけ、今回の2日間を振り返りながら、心地よい光と風に包まれる時間を過ごしました。

 


●ふりかえり
帰りの新幹線で頭をめぐるのは、昨日の夜、まるごと陸前高田協議会の伊藤さんと話していた言葉。

震災直後、海に立つ水門でせき止められた瓦礫に向かいサーフボードを滑らせ、ご遺体を引き上げる作業を繰り返したこと。ついさっきまで笑顔で話していた人たちが目の前に横たわる光景。そして運搬されてくるご遺体の数の多さに、人を人として扱えない悔しさ。

COLOは、social footballを通じて東北に寄り添い、より多くのと人と学びながら共に進んで行ける存在であり続けます。

最後に、本当に美味しいご飯とお酒をいただき、素敵な方々にたくさん会い、たっぷり英気を養ったことを添えておきます。

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文:大西香奈恵
写真:田中宏明