2018年2月3日、節分というハレの日に、
今回で12回目となるCOLO CUP vol.12「なでしこならディフェンス、さぼんなよ。」 を開催しました。
東日本大震災の”震災復興”と“防災減災”をコンセプトに、豪華なゲストと一緒に
サッカー防災ワークショップの「ディフェンス・アクション」を行います。
参加費の全額が東北の復興支援のための寄付金として、
被災地で活動する応援団体に届けられる仕組みになっています。
これまで多岐に渡るテーマの下開催されてきたCOLO CUPですが、今回のテーマは「女性防災」。
様々な混乱が立て続けに発生する災害時には、“女性ならではの不安や問題”を抱える被災者も少なくありません。
人々が助け合い、支え合う“共助”の実現には、男性も女性特有の悩みへの深い理解が不可欠であると感じています。
そして、女性ならではの強みを活かすこともまた同様に重要です。
そういった想いが込められた今イベント、なんと3人もスペシャルゲストが来てくださいました。
お一人目はこの方!
2011年のFIFA女子W杯制覇に貢献し、現在アメリカはシカゴ・レッドスターズにてご活躍中の永里優季選手!
オフザピッチでも、株式会社LeidenschaftのCEOを務められ、先日開催された
「social football SESSION-アスリート的キャリア論 なでしこと生き方を語る」でもご講演いただきました。
お二人目はこの方!
フットサル女子日本代表に選出され、現在バルドラール浦安ラス・ボニータスに所属されている江川涼選手!
参加者の皆さんと楽しみながら防災について考えていけるきっかけになれば、と意気込みを語っていただきました。
最後はこの方!
江川選手と同じくフットサル女子日本代表に選出され、
バルドラール浦安ラス・ボニータスに所属されている田中千尋選手!
身体を動かしながら防災について考える機会を大切に楽しみたい、とコメントをいただきました。
豪華ゲスト陣をお招きして始まる本イベント。前日までの雪や雨の予報もなんのその。
ゲストの方々のパワーが効いたのでしょう。
快晴の下、待ちに待ったCOLO CUP vol.12の幕が上がります!
先ずは自己紹介から始めましょう!
今イベントでは、同じ色のCOLOバンドをつけた参加者同士がチームメイトになります。
自己紹介が終わったらまずは身体をほぐすことから始めしょう。
1・2・3・4~、2・2・3・4~♪と準備体操をした後は、
■ディフェンス・アクション①「ファースト・アクション」
ここからは皆様お待ちかねのsocial football COLOオリジナルコンテンツ、
ディフェンス・アクションを行います!
1つ目は「ファースト・アクション」です。身体を動かしながら災害時の初期行動を考え、学ぶ事ができます。
この「ファースト・アクション」、フットサルコート半面内でジョギングをしながら、
以下のカードに書かれた内容に従って自分が何をするべきかを瞬時に判断し、行動をとるというもの。
[地震]頭と目を守りつつ、その場にしゃがむ
[火災]口と鼻を抑ながら、低姿勢でコートの外へ出る。
[津波]急いで反対側コートにダッシュ。
[数字]提示された数字の人数でグループを作る
説明が終わったら実際にやってみましょう!まずはジョギングして、、、
「注目!」この時は数字カードが出ています。皆さん、出ている数字の人数でチームを組んでください!
1番遅かった人(チーム)には罰ゲームも、、、全員の前でシコを踏んでいただきました。
■ゲストトレーニング(永里選手)
身体が温まったところで、次は永里優季選手によるゲストトレーニングです。
永里さんからはパスとシュートを学びます。まずは足で蹴る前に、手で要求したところに投げることから始めます。
どんどんレベルが上がっていき、、、
次はパス。
皆さんがみるみるうちに上達していくのが見てとれました。
また、デモンストレーションでは、参加者の中から有志でゴールキーパーを募り、
永里さんのシュートを体感する場面もありました。
果たして止められるのか!?
やっぱり怖いですよね(笑)
現役として第一線で活躍し続ける永里さんのシュートの威力・精度に
参加者の皆さんから「おおぉ」という感嘆の声が上がっていました。
■ディフェンス・アクション②「パス・ストック」
永里さんのパスのトレーニングを終えて行うディフェンス・アクションは、その名も「パス・ストック」です。
先ほど習ったパスのスキルを活かして、チーム内で対面パスをして、
パスと同時に防災備蓄品を言いながら、覚えていくゲームです。
今回は女性防災バージョンとして、災害時に女性特有で必要になってくる備蓄品も意識しながらやって見ます。
まず最初は何も見ずに対面パスを行います。
あまり耳慣れない備蓄品が上がった時には歓声が上がり、その一方で、
「それはさっき言ったよー、2回目(笑)」
というツッコミも入りながら、トレーニングで学んだことを活かしながらパス交換を行いました。
しかしもっと防災備蓄品はあるはず。もっと数を出したい。
ということで、次は、防災備蓄品リストを全員で確認してから、対面パスを行います。
備蓄品を覚えたら実際にもう一度やってみましょう!
リストに載っていないものでも大丈夫です!いくつでてくるでしょうか!?
出てきた備蓄品をチーム内で数えておくこともチームプレイ!?江川選手流石ですね!
皆さん頭の中で考えながらパスをする難しさとともに、楽しさも感じていただけたのではないでしょうか。
多いチームでは、43個もの備蓄品を出してパスをつなぐことができました。素晴らしいですね!
■ディフェンス・アクション③「炊きDASH」
次のディフェンス・アクションは「炊きDASH」です。
このディフェンス・アクションはかまどベンチを使って豚汁の炊き出しをするために、
チームメンバーと協力して必要な備蓄品(紙皿や寸胴など)や配給品(水や食材など)を
備蓄倉庫・配給場所・家といった各地点からできるだけ早く集めるというものです。
そして、この「炊きDASH」では、2人1組になってボールのパス交換もします。
パスをして、各地点までDASH!そこにパスを送るという、サッカーでいう「パス&ムーブ」の練習も兼ねています。
一刻を争う災害時、1つ1つの判断を正確に、そして適材適所の人員配置が求められるのです。
各拠点には以下のようなものが備えられていました。
先ずはチーム内で作戦会議をして、、、
スタート!
このゲームでもパスを使いましたが、ゲストトレーニングでもパス・ストックでもパスをやってきたので、
皆さんかなり上達されています。
「ナイスパス!!」「おしいおしい!もう一本!」
「あそこに豚肉があったから取りに行ってきて」
チーム内で応援したり、声を掛け合ったりして、チームワーク(まさに共助)が発揮され始めてきました。
そして、全チームがゴールしたところで答え合わせです。どきどき、、、!
合ってた!(拍手!)
スムーズな避難所運営とともに、励まし合いながら避難生活を乗り越えていくことも重要。
今回の「炊きDASH」ではどこのチームも素敵な励まし合い、チームワークを見せてくれました!
■ゲストトレーニング(田中選手・江川選手)
まだまだいきます!次はゲストトレーニング第2弾。バルドラール浦安のお二方によるドリブルの練習でした。
ここでのキーワードは「イメージ」。イメージすることの重要性を語っていただき、
筆者も、自分があのリオネル・メッシ選手になったつもりでトレーニングをしていました!(笑)
自分の足のどの部分を使って、どのようにボールを動かすか、イメージしましょう!
足の裏を使って後ろ向きにもドリブルできちゃうんです!ここでもイメージ!
相手選手に背負われているイメージをしてみましょう。(中々難しい、、、)
お上手!
ドリブルが上達してきたら、最後はシュートまで持っていきましょう!
ゴール!素敵な笑顔でした。
■ディフェンス・アクション④「Kinds of Love」
さて、本日最後のディフェンス・アクションです。その名も「Kinds of Love」。
「妊産婦」「小さな子どもを抱えた母親」「視覚障がい者」などの【要配慮者カード】というカードを選び、
その人たちが避難所での生活において、周りの人にやってもらえるとありがたい【嬉しいカード】を組み合わせる
カルタのようなゲームです。
例えば、
【要配慮者カード】妊産婦
【嬉しいカード】体を冷やさないように、毛布を多めに配給しよう
というような組み合わせです。
それではルールも覚えたところで、ゲームスタートです!
頭を悩ませながら、
「自分たちならこうする!」
「これだったら嬉しいと思ってもらえるんじゃないか」
そして、全チームがゴールしたら答え合わせ。
ほぼ全てのチームで正解の組み合わせを選ぶことができました。素晴らしいですね!
避難生活においては様々な事に困っている被災者がたくさんいらっしゃるということも事実です。
災害時に困っている人が“こんなことしてくれたらいいな”、と心の中で我慢しているかもしれないことに対して、
私たちにはどんなことができるでしょうか。想像力を働かせ、そして共助の心をもって助け合う。
「Kinds of Love」にはそんな想いも込められています。
最後は投票タイム。今回皆様から頂戴した参加費は、皆様の想いと共に、全額寄付金として届けられます。
この投票タイムをもって、COLO CUP vol.12の全プログラムは終了です。
皆さまいかがでしたでしょうか。今回は「女性防災」をテーマに開催されたCOLO CUPでした。
性別によって備えるものや配慮する点が異なってくるということを身体を動かしながら
学んでいただけたのではないでしょうか。それと同時に、災害時に性別を問わず、
周りに気を配りながら可能な限りの配慮の広がりをも私たちは望んでいます。
最後に、、、
ご参加いただきました皆様、ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました!
またお会いできることを楽しみにしています!
[参画企業(50音順)]
・株式会社アズパートナーズ 様
・株式会社TRコンサルティング 様
・石神井公園の歯科と矯正歯科 様
[撮影]尾木 司/五月女 郁弥
[文責]吉本 大祐