2015.8.30 / COLO CUP Vol. 07:レポート①
「ディフェンス、さぼんなよ。」
2011年の東日本大震災がきっかけとなり始まったsocial football COLO。
これまで多くの方々の支援を受けながら、サッカーを通じた社会貢献と、その可能性の追究に取り組んできました。COLO CUPも過去6回開催し、著名なゲストともにフットボールを楽しめる東日本大震災へのチャリティイベントとなっています。
そして2013年の活動開始から3年目を迎えた今年。
発足時の想いに立ち返り、COLO CUPは「みんなでフットボールを楽しみながら、防災減災についても体感で学べるチャリティイベント」として、コンセプトを新たに生まれ変わりました。特に注目なのは、フットボールを通じた防災ワークショップ「ディフェンス・アクション」です。9月1日の防災の日を前に、参加者のみなさんに防災減災について楽しみながら考えてもらえるように準備を重ねてきました。
7回目の開催となる今回のテーマは「これからの防災減災と震災復興」。COLOにとって、新たな一歩を踏み出した大切な1日となりました。
それでは、想いを込めた多くのチャレンジが生まれたCOLO CUP vol.07の様子、ぜひご覧ください!
● 準備
COLO CUP vol.07当日。
運営スタッフのCOLORS(コローズ)と一緒に準備を進めていきます。
当日はお昼まで若干雨がパラパラと降るあいにくの天気でしたが、準備を進めていくにつれだんだんと弱まっていきました。
● 開会式
時間になり、参加者のみなさんが続々と集まってきます。
すでにCOLO CUPでは常連となって参加してくださっている方をはじめ、コンセプトが新しくなり関心を持っていただいた方、フットサルやサッカーを初めて体験する方など、スタッフを入れると96名が新豊洲のMIFA Football Parkに集結。
これまでと同様、COLO CUPは参画企業の支援で運営されており、参加費が全額チャリティになります。また、寄付先を参加者自身が選べるようになっています。
趣旨説明も終わり、スペシャルゲストのご紹介です。
今回おこなう、自分や大切な人を守るための防災ワークショップ「ディフェンス・アクション」にちなみ、元日本代表ディフェンダーの秋田豊さんにお越しいただきました!
秋田豊さんは2011年5月から現在にかけて22回にわたり秋田豊チャリティサッカースクールを開催され、東日本大震災の復興支援にも尽力されています。ゲストとして来ていただくのは2014年のvol.05につづき2回目ですが、秋田さんのもつ東北への熱い想いにCOLOも共感し、今回ご参加いただきました。
vol.07も秋田さんには熱の入ったトレーニングをお願いしました。vol.05の参加者の方々が驚いていた、あの打点の高いヘディングは見られるのでしょうか…!?
ゲストトレーニングの様子は後ほどご紹介します。お楽しみに!
● ディフェンス・アクション①「安否確認」
開会式が終わると、早速プログラムがスタート。今大会の目玉であるディフェンス・アクションに入っていきます。
今回参加者はサッカーも防災も強い町を目指す「豊洲COLO町」の住人となり、町会ごとにグループに分かれ、有事の際の備えとしてディフェンス・アクションを実践します。ちなみに、サッカーのディフェンスも防災にも既に強い秋田さんも、この日はCOLO町の町会長として参加者と一緒にワークに加わってもらいました。
まずはアイスブレイクとして、町会ごと分かれて「安否確認」。
みなさんは発災直後にはまず何をするでしょうか?
こう尋ねると「机の下に隠れる」や「周囲の人を確認する」というような声が聞こえてきそうですが、まずは自分の身の安全を守ることが重要です。意外と人は自分が怪我をしていない前提で考えてしまいがちなのですが、怪我をしないとはかぎらないですよね。
その次に必要なことが、隣近所の人が怪我をしていないか、その安否を確認すること。実生活でも、いざというときに安否を確認できる関係性を築くために、今回まずは同じ町会に住んでいる人を探してもらいました。
町会のチームに分かれたらわいわいとウォーミングアップ。一緒に体を動かすことで参加者にも笑顔が増えていきます。
● ディフェンス・アクション②「トイレ・コレクション」
ウォーミングアップをおこなった後は、つづいてのディフェンス・アクション。有事のための備えといっても様々ですが、vol.07で扱うテーマはズバリ「トイレ」です!
震災後9時間以内にトイレに行きたくなった人の割合は78%というデータが出ています。(※調査:日本トイレ研究所)
また、災害時では水道管が破裂して水洗できなくなる可能性もあり、トイレは阪神淡路大震災や東日本大震災でも2次災害、3次災害へと広がった要チェック箇所なのです。
そんなトイレを題材に使ったディフェンス・アクションの一つ目は、題して「トイレ・コレクション」。
このワークは参加者同士で3人一組となり、手をつなぎながら進むドリブルリレーです。震災時に必要となる「非常用トイレ」の種類を当てる問題が出題され、ドリブルをしながら正解のパネルを見つけます。
実は非常用トイレの種類はさまざま。ただ備蓄するのではなく、どんな場面で使用できるか、どのように使うのかを知っていることが有事の際の備えにつながっていきます。
トイレの種類について知ることができ、COLO町が目指す姿に一歩近づいたところで、
この後はいよいよ秋田豊さんによるゲストトレーニング。
その模様は第2弾のレポートにてご紹介します!お楽しみに。
写真:加藤遼也、田中宏明
文:田中宏明