2016.7.2-3/高田スマイルフェスレポート(1st)
川崎フロンターレと陸前高田市との復興の架け橋。高田スマイルフェス開催。


震災直後からはじまった川崎フロンターレと陸前高田市の交友はこの日、
一つの大きな笑顔となって花開きました。

高田スマイルフェス

その名の通り、笑顔が溢れるサッカーイベントが、陸前高田スポーツグラウンドプロジェクトを通じてsocial football COLOでも支援している「上長部グラウンド」にて開催されました。

今回、私たちもイベントに参加するべく、川崎フロンターレのサポーターの皆さんとともにツアーに参加。
2日間のツアーの様子をお伝えします。


高田スマイルフェスとは・・・?

Jリーグのシーズン中になぜ川崎フロンターレが陸前高田市でイベントを開催するの?
とお思いの方も多いかもしれません。

川崎フロンターレは、震災直後から、陸前高田市への様々な支援を続けてきました。

そのきっかけは「算数ドリル」。

教材を送ってほしいという現地からの声に対して、
選手のサイン入り算数ドリル700冊を直接現地まで届けたことから始まります。

算数ドリルからはじまった支援の輪は、Mind-1ニッポンプロジェクトとして現在も続いています。

そして、2015年9月に、陸前高田市と川崎フロンターレは「高田フロンターレスマイルシップ」という友好協定を締結し、両者のつながりはより一層強いものとなりました。

この友好協定の象徴ともいうべきイベント「高田スマイルフェス2016」が、陸前高田スポーツグラウンドづくりプロジェクトを通じて支援してきた上長部グラウンドにて開催されることとなったのです。

仙台から陸前高田に向かうバス車内では、
2011年から続く陸前高田市と川崎フロンターレの交友の歩みについてのVTRも流れました。

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(仙台駅に到着し、川崎フロンターレサポーターとともに陸前高田にバスで向かいます)


■高台造成現場の見学

ツアー1日目は、被災地の今を知るプログラムが組まれています。
現地案内は「一般社団法人マルゴト陸前高田」のスタッフの皆さん。
それぞれの想いと共に、発災直後の状況や復興工事の状況について解説していただきました。

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高台造成工事は、土砂の運搬が終わり、ベルトコンベアーの撤去が進んでいます。
気仙川を越えるためにつくられた吊り橋(希望の架け橋)も、撤去作業が行われるそうです。

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見学した造成工事地は、商業施設や図書館などができる場所に。
10mかさ上げされた土地に、新しい街づくりが始まります。


■タピック45の裏側

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沿岸部に位置する「タピック45」。
私たちも何度も訪れている場所ですが、
震災遺構として保存されることが決まった場所でもあります。

そのタピック45の裏側に今回特別に入らせていただきました。

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根元から折れ曲がる鉄塔。
今なお、津波の強大な力を物語ります。

アスファルトの上には多数の砂が。
これは高田松原の海岸の砂が、
津波によって運ばれてきたものだそうです。

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震災前は高田松原が見渡せる展望台だったタピック45。
今は津波の到達点が記された文字とともに
新しい防潮堤と高台造成地が見渡すことができる場所となっています。

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景色は変わりますが、あるものは全てあの日のまま。
錨も綱も。すべてが、震災と津波被害の教訓を今に伝えるものでした。


■キャピタルホテル1000でパブリックビューイング

タピック45の見学ののち、
パブリックビューイングが行われるキャピタルホテル1000に移動します。

この日、川崎フロンターレは仙台での公式戦。
私たちも、陸前高田から声援を送ります。

会場には、川崎フロンターレ特任大使の中西哲生さんのほか、
選手の皆さん、そして陸前高田市長も応援に参加。

まさにフロント・サポーターが一丸となった応援で、
クラブとサポーターの距離の近さにも驚かされました。

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試合は川崎フロンターレの勝利!!!

最後は選手・サポーター・スタッフの皆さん全員での
集合写真でこの日の行程をすべて終えました。


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加藤久さんの陸前高田への熱い想い。
陸前高田スポーツグラウンドプロジェクトに協力してくださった多くの方々の温かい支援。

そしてそこに重なった、
震災直後からの「算数ドリル」からはじまった
陸前高田市と川崎フロンターレの深い交友。

いよいよ明日、「高田スマイルフェス2016」で一つの集大を迎えます。

(vol.2につづく)