2015.8.30 ／ COLO CUP Vol. 07：レポート②
「ディフェンス、さぼんなよ。」
サッカーも防災も強い町を目指す「豊洲COLO町」の住人として、参加者が有事の際の備えについて楽しみながら学んできた、COLO CUP vol.07。新たな取り組みであるサッカー防災ワークショップ「ディフェンス・アクション」を体験して、非常用トイレの種類について学びました。
レポート①はこちら
当日はゲストトレーニングや、さらなる「ディフェンス・アクション」など盛りだくさん！どんなコンテンツがおこなわれたのか、さっそくご覧いただこうと思います。
それではCOLO CUP vol.07、後半戦スタートです！
● ゲストトレーニング
COLO CUPの魅力の一つが、元プロサッカー選手によるトレーニング。そしてvol.07のゲストコーチは元日本代表の秋田豊さん。現在もチャリティスクールなどでご指導されている秋田さんの熱いトレーニングの模様からお伝えします。
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最初はボールに慣れるための基礎トレーニング。あまりボールを蹴ったことのない方も左右の足を使いながらパスやドリブルを練習します。秋田さんの「いいぞ！」「そうそう！」の声が響き渡り、自然と笑顔がコート全体に広がっていました。
次にヘディング練習。秋田さんといえば豪快で打点の高いヘディングで有名ですが、今回も特別にレクチャーしていただきました。秋田さんいわく、ヘディングのコツはボールから目を離さず、おでこにボールを当てれば痛くないとのこと。というわけで、女性も子どももヘディングにチャレンジ！
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デモンストレーションでは、みなさんお待ちかねの秋田さんによるジャンピングヘッド！その滞空時間の長さと打点の高さにみなさん驚かれていました。
だんだんとボールに慣れ始めたところで、経験者と初心者に分かれて1対1のトレーニング。秋田さんからディフェンスのポイントとして、体の向きや最後まで諦めない粘り強さなど、長年のプレー経験から得られる心得をアドバイスしていただきました。その気さくながら真剣に教えてくださる姿勢には、参加者のみなさんからも「感動した」との声をいただくほど。
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秋田さん、本当にありがとうございました！
● ディフェンス・アクション③「トイレクリーン」
続いてはこの日最後のディフェンス・アクション。その名も「トイレ・クリーン」に入っていきます。この前におこなった「トイレ・コレクション」は非常用トイレの使い方について知るワークでしたが、「トイレ・クリーン」では、その名の通りトイレをきれいにする重要性について学びます。
「トイレ・クリーン」は参加者がCOLO町の町会ごとに分かれ、スタッフのCOLORSがコートに投げ入れたボールを、3人組でパスをつないでゴールに入れる競争ゲーム。至って内容はシンプルなのですが、これが意外と難しい。
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このゲームのポイントは、声を掛け合ってコミュニケーションをとり、だれが最初にボールを取りに行くのかルールを決めて、次の組の番に回しやすいようにきちんとボールを持ち帰ってくること。
実はこの「トイレ・クリーン」のポイントは、震災時のトイレの処理と重なります。
震災時のトイレでは断水により水が使えないので、きちんとした後処理をおこなわないと二次・三次災害につながります。避難生活時に不衛生になりがちなトイレを清潔に保つには、みんなで話し合い、運用のルールを決めて、一人ひとりが処理をすることが重要です。
作戦会議をしてから臨んだ町会は、とてもスムーズになったところも多かったようです。体と頭を使いながら、非常時のトイレの使い方とサッカーとの共通点を感じる時間となりました。
● 宣言式
「ディフェンス・アクション」が終わり、サッカーそして防災に対して強くなった「豊洲COLO町」のみなさんと一緒に、この日感じたことを次のステップに繋げてもらえるよう宣言式を開催しました。
ここで、参加者にはサッカーになぞらえてイエローとレッドの2色のカードをプレゼント。このカードは「ディフェンス・カード」という名前で、COLO CUP vol.07での学びについて整理されています。
この「ディフェンス・カード」と「ディフェンス・アクション」は、「よき避難者」を育成する防災減災研修・ワークショップをおこなっている「Community Crossing Japan」に監修してもらいました。
1枚はイエローカード。こちらを手渡されたら警告…ではなく、「トイレ・コレクション」で学んだトイレの種類、用途が書かれています。持ち帰ってもらってから改めて読み返すことで、自分の家にはどのトイレが必要なのか、もう一度見直してきっかけとして利用してもらうためのものです。
もう一枚お配りしたのがレッドの方は、こちらも手渡された方は一発退場になるのではなく、「トイレ・クリーン」で学んだトイレの使用方法・処理について書かれています。
「トイレ・クリーン」では自分たちでしっかりとコミュニケーションをとりながら片付けをしないとボールも蹴れませんでしたが、被災した時も自分たちが使うものは自分たちでしっかりと管理しなければならなかったという被災地の方の経験談も掲載されています。
また、ディフェンス・アクションで優秀な成績を収めた町会に、賞品として非常用トイレと凝固剤が贈呈されました。使い方はもうバッチリですね！
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最後に、これから防災について行動すること、防災に対して強くなったと思えること＝「マイディフェンス」を各町会ごとに宣言してもらいました。
災害から誰かを守るための備えについて考えてもらった今回のCOLO CUP vol.07。参加者のみなさんの大切な方を守るためのきっかけになればと思います。
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● コミュニケーションタイム
メインコンテンツは終了しましたが、まだまだ楽しめるのが今回のCOLO CUP。vol.07からはコミュニケーションタイムとして、「ディフェンス・アクション」やゲストトレーニング以外でも参加者同士で仲良くなっていただくために、自由度の高い時間を設けました。
フットサルをもっと楽しみたいという方には試合コーナー。
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初心者の方で、もっと上手にボールを触りたいという方にはサッカー教室コーナー。
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そして、秋田さんとの写真撮影タイムと、参加者のみなさんで思い思いの時間を過ごしました。
● 懇親会
コミュニケーションタイムのあとは、コート隣のMIFA Football Caféへ移動してお待ちかねの懇親会スタートです。
みんな笑顔で乾杯！
コート上で交流できなかった方とも食事を楽しみながら会話が弾みますね。
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またvol.06に引き続き雑誌やテレビで大人気の占いユニット「not for sale.」から、HoshiさんとJunoさんにご協力いただき、お二人にワンコイン占いをおこなっていただきました。
今回も懇親会が終わるまで大人気。こちらの売上も全額寄付ということで特別に協力してくださいました。ありがとうございました！
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● おわりに
新たな取り組みを盛り込んで生まれ変わったCOLO CUP。「災害で亡くなる方を０にしたい」そんな思いでプロジェクトがスタートしましたが、vol.07の開催でsocial football COLOはまた新たな一歩を踏み出しました。
秋田さんにいただいた「Keep on Hard Spirits」の言葉は、そんな私たちの背中を押してくださる言葉でもありました。これからも一つひとつ想いを込めて、防災減災と震災復興のためへのアクションを起こしていきます。
［年間参画企業］
・株式会社アズパートナーズ
・株式会社TRコンサルティング
・司法書士・行政書士法人 星野合同事務所
・石神井公園の歯科と矯正歯科
次回のCOLO CUPは2016年3月頃に開催予定となっております。
東日本大震災から5年という機会に、フットボールを楽しみながら防災減災について学ぶ場として企画していきます。
写真：加藤遼也、田中宏明
文：田中宏明