東日本大震災の発生から6年。social football COLOでは、この機会に普段から応援している2つの団体の近況報告を掲載させていただきます。まずは、宮城県にて活動をしている一般社団法人復興応援団からの寄稿です。
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みなさん、こんにちは。復興応援団 代表理事の佐野哲史です。いつもCOLO CUPなどを通じて、私たちの活動を応援して頂きまして、誠にありがとうございます。
私たち復興応援団は、『地元の人が中心となった東北地域の復興を実現する』
こうしたビジョンを掲げ、主に宮城県内において、下記3つの事業を柱として活動しております。
A)地域のファンづくり事業
B)地域コミュニティサポート事業
C)防災減災事業
このたびの寄稿では、この3つの事業の概略をご説明するとともに、この2016年度におけるそれぞれの代表的な活動をご紹介させて頂きます。
■事業概略
A)地域のファンづくり事業について
本事業は、主に宮城県南三陸町の復興の担い手の元にツーリズム形式でボランティアを派遣、中長期にわたる復興を支える、担い手と担い手の商品のファンコミュニティづくりを行なうものです。
B)地域コミュニティサポート事業
本事業は、主に宮城県多賀城市において、仮設住宅と復興公営住宅にお住まいの方々に手づくり情報誌「復興応援団だより」を訪問配布し、また住民主催の各種催し物の運営支援を行なうものです。
C)防災減災事業
本事業は、主に首都圏のデベロッパー企業やマンション管理組合などの集合住宅にお住まいの方々対象に、東日本大震災を乗り越えてきた東北の叡智を基礎とした研修やスタディツアーを提供して防災減災につなげることを目指すものです。こちらの事業は、social football COLOを主宰するHITOTOWA INC.が同じく主宰する、Community Crossing Japanとの共同事業として取り組んでいます。
■各事業 2016年度の代表的な活動のご紹介
A)地域のファンづくり事業について
2016年10月に、南三陸町で実施した「花王株式会社ボランティア&スタディツアー」についてご紹介します。
菊とトマトの栽培・加工・販売を手がける、南三陸町歌津地区の株式会社小野花匠園さんの元に、花王株式会社の有志23名でボランティアに伺いました。
農業を通じて30人近くの雇用を創出している小野花匠園でのひとときは、学びあり、農作業あり、懇親会ありと、ビジネスの最前線で働く花王の有志のみなさんにも大変刺激的なものになったようです。
復興応援団は、こうしたボランティア派遣を数多くコーディネートし、設立以来の6年間で、延べ2,000人を超えるボランティアを、復興の担い手の元に送り出してきました。
B)地域コミュニティサポート事業
2016年11月に、多賀城市で行なった「桜木公営住宅芋煮会」の運営サポート活動についてご紹介します。
160世帯が入居している、多賀城市桜木地区の災害公営住宅の自治会が主催する芋煮会の運営のお手伝いをして参りました。
芋煮会は東北の秋の風物詩。大人のみなさんが手づくり芋煮を楽しむその傍らで、復興応援団は、主にお子さん向けの綿菓子やポップコーンコーナーの運営を担当しました。
この桜木をはじめ、多賀城市内に全部で4箇所ある災害公営住宅では、季節に合わせて餅つき大会や夏祭り、クリスマス会など年間で数十本のイベントが行なわれています。復興応援団は、こうした自治会の要請を受けての運営支援活動を、設立以来の6年で100本以上行なってきております。
C)防災減災事業
2016年4月に、千葉県で実施した「ザ・パークハウス津田沼奏の杜」住民向けワークショップについてご紹介します。
千葉県津田沼市「ザ・パークハウス津田沼奏の杜」は24階建て721世帯もの方々が住む大規模マンションです。管理組合が主催する年1回の防災訓練と同時開催の防災減災ワークショップをコーディネート致しました。
午前・午後に1講座ずつ行ない、総計で60名もの方にご参加頂きました。
はじめに、現時点でしている防災減災の備えを話し合ってもらい、その次に復興応援団から「大震災で実際にどんなことが起こるか?」について講義をし、最後に、講義を聴いての気づきを踏まえ実際のアクションを決定する、という流れのワークショップです。
ありがたいことに、こちらの管理組合の方々からお声がけ頂いたのは2年連続でした。この防災減災事業は開始して最も日が浅いのですが、この災害大国日本において、今後ますます重要性を増してゆくと思います。復興応援団は、管理組合の方などからお声がけ頂ければ、全国どこにでもお邪魔して、東北の叡智をお伝えしていきたいと思います。
…以上が、復興応援団の活動の三本柱、その代表的な活動のご紹介でした。
今回ご紹介したのは、全体の活動のごく一部ではございますが、おかげさまで、宮城県の復興の応援と東北の叡智を活かした防災減災に、東日本大震災から6年が経った今も、取り組み続けることができています。
今後も、スタッフ一同、さらなる復興と防災減災のため、ますます精進を続けて参りますので、引き続き見守って頂ければとてもありがたいです。今後とも、復興応援団を、どうぞよろしくお願い申し上げます。