2014.4.11 / COLO CUP Player’s REPORT 02 : 平舩瑞生
みなさまこんにちは。COLO事務局です。
COLO CUP vol.04を終え、ひと段落。
毎回快くゲスト出演を引き受けてくれる一流のフットボーラーや献身的に動いてくれる仲間たち、形のないところから支援をしてくれた企業の方々のご協力のもと、どうにか初年度の目標だった4回の開催をすることができました。今後更に規模と社会貢献度が高くなるように改良するべく、事務局は今も尚走り続けております。
さて、
今日は前回大会にプレーヤーとしても参加し、「東北復興」というテーマで写真展示でのご協力をいただいた「みちのくcaravan」の平舩瑞生さんから、団体のことやその日感じた想いなどを綴っていただいたのでご紹介させていただきます。
是非ご一読ください。
こんにちは。先月29日に行なわれたCOLO CUP Vol.4で東日本大震災の写真展を行なった、みちのくcaravanの平舩瑞生です。今まで、ほぼ大学内で開催していた為、社会人の方にまでは、写真や私たちの「想い」を届けることは出来ませんでした。しかし今回、COLO CUPさんのおかげで、今まで社会人の方々へ届けることが出来なかった写真や「想い」を伝えることが出来て、とても嬉しかったです。
(写真左下がみちのくcaravanの平舩瑞生さん。COLO CUP Vol.4にて)
今回、展示させていただいた写真の殆どは2011年に撮影されたものです。私たち、みちのくcaravanは写真を通して忘れないでほしいという願いがある為、今の東北の写真ではなく「あのとき」の写真を展示しました。
みちのくcaravanは、写真展によって「東北を想う、あの日を想い返す場」を提供している団体です。3年前にボランティアとして現地へ行き、帰ってきた学生たちが、東北にいない間も何か出来ることはないかという想いで立ち上げました。みちのくcaravanの「忘れないでほしい」という想いに全国の大学生が共感し、開催したいという声もいただき、みちのくcaravanは関東、関西、九州の三つのグループに分かれ各大学と協力しながら多くの写真展を開催してきました。
(COLO CUP Vol.4にて、みちのくcaravanの写真を展示した様子)
しかし残念ながら、ここ最近、大学での写真展開催は段々と減ってきています。また、みちのくcaravan自体も新しく入ってくるメンバーが減り、立ち上げ当時からいたメンバーも大学を卒業し抜けていく人が多く、活動メンバーが減ってきています。東北や震災への意識が社会全体として低くなっている為だと思います。辛いことを忘れ、前に進むことは大切なことで、1、2年前に比べ意識が薄れていくのは仕方ないことだと感じます。でも、このまま忘れ去っていいのでしょうか?ましてや、運良く偶然にも被災者にならなかった、私たちが。
東北にちゃんと向き合ってから1年、私は「あの日」をこれからに繋がる大きなきっかけにしなければならないと感じています。今回、社会人の方同様にフットボールのプレーヤーとして参加してみてCOLO CUPという団体も、同じ想いなのではないかと思いました。東北に対して「なにかしたい」と思っている人たちが、フットボールという「きっかけ」で、募金という支援を行い、「なにかしよう」に繋がっていると感じました。みちのくcaravanは小さな学生団体なので出来ることは限られているけれど、このようなきっかけの場になりたいと強く思いました。
(social football COLOオーガナイザーの荒が福島の応援団体Plainovationの説明をしている様子)
私は、みちのくcaravanの写真展を多くの人に観てもらえるように、みちのくcaravanという団体が無くなってしまわないために活動しています。これは今、自分が出来る東北への向き合い方の1つです。みちのくcaravan以外の学生ボランティア団体も、社会の流れに負けず活動を続けています。彼らの活動もみちのくcaravanの写真展で紹介し多くの人の目に留まるようにしたいと企画しています。
これからのみちのくcaravanの課題は、どうやって人々の興味を引き、きっかけを見つけてもらえるかです。そのため最近は今までの大学での開催のみに縛られず、カフェのスペースや、防災のイベント等と一緒に写真を展示して、多くの人に写真を見ていただくように活動の幅を広げています。今回、COLO CUPにて展示が出来たことは、みちのくcaravanとして大きな一歩だと思います。
(COLO CUP Vol.4の集合写真)
正直、イベント開催前に写真をコートのネットに取り付けている時、一体どのくらいの方が観てくれるのか、学生の想いが社会人の方に響いてくれるか、とても不安でしたが、幸い、沢山の方々が写真の前で立ち止まりじっと観てくださっているのを見て、普段の展示とは違った感動を味わうことが出来ました。予想していたより多くの方が立ち止まってくれ、また、みちのくcaravan自体に興味を持ってくださり話しかけてくれる方もおり、普段の学生同士の時では得られない、とても貴重な経験をしました。
震災からもう3年が経ったけれど、東北に対して「なにかしたい」と思っている人は、もう遅いなんて思わないでください。学生も社会人の方も自分なりの向き合い方を、みちのくの写真を観たり、COLO CUPのような活動に参加して考えてほしいです。今まで一歩踏み出せなかった人も、少し意識して周りを見渡せば、東北への想いを持って活動している素敵な団体は沢山あります。まだ募集しているボランティアに登録したり、東北の物産を買ったり、防災について考えたり、自分が被災者になった時のことを想像したり…。自分なりの東北、震災への向き合い方を考えてほしいです。
みちのくcaravanはこれからも「忘れないでほしい」という想いを持ち続け、きっかけをつくり続けていきます。もし、どこかで、みちのくcaravanの写真と出会ったら、立ち止まって「あの日」のことを思い出してもらえると嬉しいです。
date:2014.04.05 / text:平舩瑞生
平舩瑞生(hirafune mizuki)
1992年東京都生まれ。多摩美術大学工芸学科在学。
みちのくcaravanと出会い、東北に関わる活動を開始。
今は写真展だけではなく、東北に対してもう少し何か出来ることを探し
森の遊学舎「こめらの森・南会津」の活動にも参加中。
みちのくcaravan: http://michinoku-photo-caravan.jimdo.com/
森の遊学舎: http://ugaku.com/
以上が、みちのくcaravan 平舩瑞生さんが綴るレポートです。
今回、不安な部分がありながらも熱い想いを胸にCOLO CUPに参加していただいたことで、
事務局としてもまた新たなつながりが出来たことにこの場を借りて感謝いたします。
COLO自身も継続することの大切さとともにその難しさを肌で感じているので、
「みちのくcaravan」のこれからにも変わらず応援していきたいと思います。
『フットボールを通じ、人と人、人と社会をつなぐこと』を使命として活動している我々”COLO”にとっては、
こういったひとつひとつの「つながり」が大変嬉しく思いますし、COLO CUPを通じて今後もよりよいつながりを更に積み重ねていこうと考えております。
またこれからどんな出会いが待っているのか楽しみですね。
そして、social football COLOでは
COLO CUP以外の”サッカー×社会貢献”プロジェクトも手がけていきたいとますので、
何かありましたら是非お声がけください。